原田マハ著『あの絵の前で」本の帯には次のように書いてあります。『アート小説の名手による極上の小説集』
短編が6本。最初の「ハッピー・バースデー」を読み始めて,何とうまい文章を書く人かと唸りながら読み終えました。この人のうまさは最初も真ん中も終わりもみんなうまい。こんなにうまい人、滅多にいません。
「すごいなあ〜」
『いちにちのうちで、なんといっても朝がいちばん好きだ」この書き出しは平凡だけれど、次に文章を受けるのが、広島カープの話、つづいて母・わたし・娘がカープの大ファンとつながって父親のいない娘を母は独りで育てる。その大変さをカラッと描いて、親友の話も入り、きつい就職試験の話になって行くが、全編明るく嫌味のない仕上がり。
この人の本で、最後に読んだのが、たしかピカソのゲルニカを題材にした話でした。その時は今回のように文のうまさよりストーリー作りのうまさに感嘆の声をあげたものです。ところが、今回のはどこでどうやって成長したのか? あっという間にこんなに味のあるうまい文章の書き手になっているとは。すごい。
名画のことを、いつも題材に取り上げる人です。
若くて威勢が良い作家で、読むとこっちの気持ちもスッキリします。
連絡来るのが楽しみです。
図書館は利用できるでしょ。
これで大概の本は読めるようになります。
良かったね。